マルタの伝統的なクラフト
マルタ島の伝統的な工芸品を見ると、マルタ人の手先の器用さがわかります。代表的な工芸品として 今回はフィルグリー、レースを紹介します。
フィルグリーは銀細工を言います。教会、食器などの装飾に使われ技術が発達してきました。まず、銀を溶かし細い糸を作ります。その糸をより合わせ形を作り、溶接していきます。細かい工程を何度も繰り返して完成されます。熟練された職人の技と技術がうかがえます。
レースはマルタの伝統的な工芸品で、16~18世紀の宮廷衣装のドレスの裾や衿飾りに欠かせないものでした。ゴゾ島の主婦達中心に受け継がれ、枕の形に似た台とボビンを使って編んでいきます。大変根気のいる細かい作業です。現在も、テーブルクロス、ショール、衿飾り、マットなど手作りの質の高いレースが編まれています。マルタのレースはかぎ針で編むレース編みよりも細い糸がつかわれているので、光沢と繊細さに驚かれることでしょう。お薦めはマルタ騎士団の構成国8カ国を表すエイトポイントクロスの編みこまれたものです。